アルフォンス・ミュシャ展@河口湖美術館にて開催
クリスマスの出来事。印刷業を営むルメルシェ氏のところ に、大女優サラ・ベルナールが主演する年明けすぐの舞台 のためにポスターを制作してほしいと急な注文が舞い込ん できた。ところが祝祭の休暇で工房には画工が誰もいな い。いるのは休んだ同僚の代わりに校正の作業をしている 青年が一人。彼は有能だし絵も上手いけれどポスター制作 の実績はあまりない。それでもこのさい仕方がない、ボツに されるかもしれないが彼にやってもらおう。スケッチブック を携えて劇場へ向かわせ下見と打ち合わせ。下絵に彩色し た原案スケッチを劇場側スタッフに提出して返事を待つこ とになった。28日、劇場側から連絡が入った。サラ・ベル ナール本人がこのスケッチをいたく気に入った、元日には街 に貼り出すのですぐとりかかってほしい、と。このポスター 「ジスモンダ」が大評判を呼んで芝居も盛況、無名の青年 ミュシャは一夜にして時代の寵児となり、サラ・ベルナール と向こう6年間の専属契約を結ぶことに...。このシンデ レラストーリー、ちょっと脚色が感じられなくもないエピ ソードですが、こんにちも高い人気を誇るアルフォンス・ミュ シャの出世の第一歩が大女優との幸運な接近によってもた らされたことは事実のようです。 ヨーロッパを中心に国際的な展開を見せた当時の新しい芸 術 ”アール・ヌーヴォー”の潮流の中で、グラフィックアート の分野で最も重要な作家のひとりとして同時代のみならず 後世にも大きな影響を与えたミュシャ。本展はポスター、装 飾パネル、パッケージデザインをはじめ切手や紙幣など、多 岐にわたる作品や資料約400点を展示いたします。
■ 会期 ■ 2018年 6月16日(土)-9月2日(日) ♥会期中無休■ 開館時間 ■ 9:30-17:00(入館は16:30まで)■ 入館料 ■ 大人・大学生800(720) 高校生・中学生500(450) カッコ内は8名以上の団体料金 ♥♥入館無料の日 6/16(土) 7/14(土) 8月14日(火)■ 主催 ■ 河口湖美術館■ 後援 ■ チェコ共和国大使館/チェコセンター■ 出展協力 ■ OZAWAコレクション/OGATAコレクション■ 企画協力 ■ M&M color/文化企画